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内容紹介(Amazon)

ある日友達と別れ家に帰ると、そこに建っていたのは見知らぬ家。
華子の周りに次々起こる不可思議な出来事。
短編です。


少女は、その優しくも不気味な世界を彷徨い・・・そして。


― この森の奥には魔女がすんでいる

そんなたわいのない、ただのおとぎ話のような噂は、しかし華子の心にしっかりと焼き付いていた。

ある日の放課後、親友たちと明日の寄り道を約束をする、そんないつもの日常。

華子の世界は、しかしその日、不意に変わってしまった。

魔女がすむという森を過ぎた先、住み慣れた自分の家の前で。

華子は目を疑う。

・・・自分の家が、ない。


魔女の森に迷い込んだ様に霞がかった感覚の中で、見慣れた筈の世界が一変する。
嘘のように優しい人々。惑い、疑心に陥る華子が彷徨うその先。
霧が晴れた世界で彼女が目にするものとは。





記憶の森の魔女 [Kindle版]



本作においては、レビューが大変難しいというか。
テーマを語ろうとした時、どうしてもストーリーの根幹に触れなければならず、しかし、この話はそれは知らずに読んでいただくのが一番と思うのです。
しかし、はっきりと言えるのは、決してただ単なる夢物語(ファンタジー)というだけではなく、強い思いを元に書かれた物語である、ということでありましょう。

当初読んでいる時は、まさしく主人公の華子同様、一変してしまった世界に靄の掛ったような、はっきりしない、不可思議な感覚に襲われます。

身に覚えのない家、知らない人々。にわかに信じられない情報が次々と華子の前に現れます。
でも、残酷というのではなく、その誰もが優しく、大事にしてくれる世界であり、華子からすれば、それはとても不気味で、遂にはその世界から逃げ出そうとするのですが。。。


物語の終幕で、華子の真実が語られるわけですが。
個人的に、久々に「はっ」とした気になりました。
ああ、そうか、と。
それで、こういうことが・・・、と唸らずにはいられませんでした。

Amazonのレビューで、読んでいてストーリーの状況が分かった、という方もいましたが、最後まで全く分からず本気で華子と共に気づきました。



奥付で、本作を書かれた経緯を、作者のくみた柑さんが綴られているのですが。
個人的に、くみた柑さんに一言。

本当に、そんな日がきたら良いと思います。



ちなみに、本作が処女作というくみた柑さん。
今後の作品も期待しております!!



作家さん情報(Amazon)

著者:くみた柑

twitter:くみた柑@KumitaKan

記憶の森の魔女
くみた柑
2013-05-10