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内容紹介(Amazon)

人工体躯により寿命が延びた社会では、働くことを放棄されられた無働者(スクワッター)と呼ばれる人々の層と、寿命の限り働き続けなくてはならない市民と に階層が分化されている。人工体躯技術は、100歳を越える寿命に耐えるために、脳に補助記憶装置(インプラント)を装着するところまで進化している。そ の先の進化を生み出すために、メーカーが秘密裏に行っているといわれる人体実験。それを探る連邦警察の捜査官を主人公として、未来世界を描くSF短編小説 が本作「BRISTIN431」です。今回は、その序章部分をKindleで公開します。


濃厚なSF小説、現る


今更ですが、SF(サイエンスフィクション)という存在は、奥深いものであると思います。
SF作品といえば?と聞かれたら、なんとなく「星界シリーズ」が頭に浮かんでしまう様なライトな人間ですが、「涼宮ハルヒ」シリーズもSFと言えなくもないとの話を聞く昨今ですので、一気にSF世界の概念に広がりを感じてしまう今日この頃です。

さて、本作「ブリスティン431  パート1 警官殺し (BRISTIN 431)」ですが。

こんな自分でもわかります。

この作品はSFです。
紛れもなくSFであると、断言することができます。

かつて、米田淳一氏のエスコート・エンジェル (プリンセス・プラスティック) を読んだ時(多分、あれが人生初SFだったと思います)、自分はその設定を読むだけでワクワクしてしまって、なかなか先に進まないということがありましたが、まさしくそんな感じです。

そこには非常に重厚に作り上げられたSF世界があります。
星界シリーズの森岡浩之氏は作中の異星人(アーヴ)の言葉を話せたそうですが。本作の作者であるところの中根ヒデキさんも、そのレベルで世界を作り上げられてると思います。
しかし逆に、作り込みが濃い故に気になる単語やモチーフがあると、「どんなものなんだろう」と気になって仕方がないという面もあります。。。
注釈、イラストなどあると、当方、より楽しめたのではないか愚考致します。

さて、本作の主人公クラノ・テキニマスセは、かなりウィットに富んだ性格を感じます。
読んでいる最中、どうしてもイメージがダイハードシリーズのブルース・ウィルスになってしまうほどに。
見事なまでに、上からの命令に「クソくらえだ!」という言動で楽しませてくれます。

尚、本作は短編というか、ストーリーの序章部分を収録ということで、お話としては、むしろこれからが本番という感じですが、続きがまだ出ていないという孔明の罠orz

楽しみに待ちたいと思います。


作家さん情報(Amazon)

著者:中根ヒデキ

ブリスティン431  パート1 警官殺し (BRISTIN 431)ブリスティン431  パート1 警官殺し (BRISTIN 431) [Kindle版]
著者:中根ヒデキ
出版:しげるパブリッシング
(2013-06-18)