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内容紹介(Amazon)

注意)紙のページ数が44ページと表示されていますが、これは誤りです。実際は、70~80ページになります。
突然会社を首になり、探偵業を始めた主人公。しかし、依頼されるのは些細な事件ばかり。そんな事件を通して経験する素敵な人たちとの出会い。都会の片隅で繰り広げられるハートウォーミングな人間ドラマ。


この本に殺人はおきない。そんな探偵は、しかし一人くらいいていい。

長引く不況の末、長年勤めた会社をクビになった「僕」こと小田切伸二。
ハローワークに通い職を求める中、ふと本屋で手に取った『獄門島』
に影響を受け、思うつくまま探偵業を始めてしまう。
勿論、世の中はそんな脱サラ探偵に厳しい。
極貧の生活の中、彼が遭遇するのは、密室殺人でも猟奇殺人でもなく、浮気調査や迷子の犬の捜索など、おおよそ、「探偵業」とは程遠いものだった。
こんな事をしている場合では、と嘆く僕ではあったが、やがてその小さな出来事の先で、深い人間ドラマと遭遇していくこととなる。

世の中に名探偵は数多くいますが、殺人事件とは無縁の名探偵というのは珍しいと思います。
本作は、ミステリーではなく、探偵 小田切伸二を通して、彼が事件の中で出会う人間の結びつきを描くヒューマンドラマといえます。
特に派手な事件がある訳でもなく、それこそ都会の片隅で毎日のように起こっていそうな人間関係の問題を、小田切伸二が時に迷いながら、時に惑いながら解決に導いていきます。

しかし、思うに、密室殺人を華麗なる推理で解決するのが名探偵なら、人同士の諍いを泥臭くも解決するのも立派な名探偵と言える気がします。
最初こそ、不慣れな探偵業(そもそも我流にして亜流ですが)に悪戦苦闘しドジを踏む主人公ですが、終盤に差し掛かり、冷静に物事に対処していく様はなかなか痛快です。

それにしても、本筋とは関係ありませんが、この名探偵の極貧っぷりは極まっています。
事件解決の為に経費が発生すれば、水でお腹を満たし、夜な夜な具無しインスタントラーメンを啜る姿は同情すら感じます。
時に彼が贅沢すると言って、インスタントラーメンに卵を落とした時など、もう・・・!(´;ω;`)

名探偵、小田切伸二を心から応援したくなる、そんな名探偵物語です。


作家さん情報(Amazon情報)

【作家名】如月恭介

泥土の如く溶融した脳が描き出す幻想の世界、それに拍車をかける夜毎の深酒。現実と夢との曖昧な境界で綴る泡沫の幻。輪廻転生・生物創造論を頑なに信じる、壊れかけの妄想作家。

出身:山口県
学歴:慶應義塾大学理工学部卒業
カテゴリー:幻想小説、SF小説、その他エンターテイメント小説全般
作歴:(※は未発表作品)
   エンジェル(※)、名探偵の事件簿、トラベラーズ、ワンダーランド
   ミッドナイトブルー(※)、聞かせてくれ命の調べを、出来損ないの天使
   優しい悪魔、ハンター、ジミー・ザ・アンドロイド(※)、サハラ(※)

職歴:商社勤務(2社経験)、電子機器メーカー(現在)
現住所:神奈川県横浜市
趣味:深酒

公式HP:壊れかけの幻想 公式ブログ:如月恭介ブログ


名探偵の事件簿名探偵の事件簿 [Kindle版]
著者:如月恭介
出版: 夜明けプランニング
(2012-10-27)